【避妊のメリット】
望まない妊娠を防ぐことができる。
「子宮蓄膿症」「卵巣のう腫」「乳腺腫瘍」など卵巣や子宮の生殖器系の病気の予防になる。
発情期のストレスから解放され、また偽妊娠を避けられる。
発情中にオス犬が集まらなくなり、近所のオス犬に対する気遣いが無くなる。
【去勢のメリット】
「前立腺肥大症」(5歳以上で約60%の犬がなると言われてます)、「前立腺炎」、「精巣腫瘍」、「肛門周囲腺腫」などの病気の予防になります。
むやみなマーキングやマウンティング、メスを求めての放浪や脱走、オス同士の喧嘩行動の減少が期待できる。(ちなみにオスには発情期はなく、オス自身から発情することはありません。発情中のメスの匂いに誘われ、オスも発情し、いつでも交尾可能な状態になります。発情したメスの匂いは2キロ四方にも届くと言われてます。)
性格が穏やかになり、性的ストレス、攻撃行動の減少が期待できる。
【避妊・去勢の共通デメリット】
手術すると肥満になりやすいと言われます。「確かに、統計的にも肥満になる犬は多いようですが、医学的にはその因果関係は明らかにされてないようです。」と言われている獣医さんもいれば、「脂肪の代謝に影響を及ぼし、細胞が脂肪を蓄積しやすくなるため、太りやすくなる」と言われている獣医さんもいて、他にも「発情や性的ストレスから解放され、異性を求める為に費やすエネルギーが不要となるので、その分の消費カロリーが少なくなり、今までと同じ食事内容を与えているとカロリーオーバーし太りやすくなる」、「犬の欲望の食欲、性欲、睡眠欲、行動欲などから性欲がなくなった反動が食欲に向けられると太りやすくなる」などなど、いろんな意見があるようですが、どちらにせよ、手術後は食事量と運動管理を上手にコントロールすれば、肥満予防に繋がるようです。
人間も同じですが、やはり手術をするとなると、身体的にも精神的にもある程度のストレスを強いることになるということです。手術後、傷口を舐めてしまう子にはエリザベスカラーを付けるかもしれないので、またそれがストレスになるかもしれません。
どんな手術においてもそうですが、リスクがゼロということはありません。
【避妊手術】
避妊手術は、全身麻酔をかけて開腹し、主に以下のいづれかの手術が行われます。
1.
卵巣摘出(卵巣のみをとる)
2.
子宮摘出(子宮のみをとる)
3.
子宮卵巣摘出(子宮と卵巣の両方をとる)
日帰り手術のところもあれば、数日間入院する場合と病院によって対応が違うようですが、1〜2日の入院が多いようです。
費用もまた病院によってだいぶ違いますが、2〜5万円くらいで、3万円前後が多いようです。
手術時期は最初の発情が来る前に行なう方が良いとも言われたり、1,2回の発情後が良いとか、一度出産させた後が良いとか、これもいろんな説があります。個体差もありますので、獣医さんと相談するのが良いと思います。
【去勢手術】
去勢手術は、全身麻酔をかけ、陰嚢(タマタマの袋)付近を少し切り、左右の精巣(タマタマ)を摘出するのが一般的なようです。傷口も小さく、日帰りもしくは1泊入院で済む場合が多いようです。
費用は病院によりだいぶ違うようで、1〜3万円くらいなようです。ちなみにハルの主治医さんのところは1万5千円ほどでした。
手術時期は6〜8ヶ月頃が理想的と言われてますが、個体差もありますし、獣医さんの考えも様々なので、信頼のおける獣医さんと相談の上、決めるのがいいですね。ちなみにハルの主治医さんは7ヶ月頃が良いとおっしゃってました。
ハルの去勢手術の経過はこんな感じでした。